結論
私は優待株投資は株式投資で資産を大きく増やしたい人にはあまり合わない投資方法であり、むしろ日々の生活を豊かにしたいという人に向いていると考えています。
優待株投資とは
優待株投資とはアクティブ投資の一つであり、企業の株式を所有し決算月等をまたいで所有した場合に、企業が設定した株数に応じて優待品や企業のサービスが受けられる投資方法です。
優待株投資のメリット・デメリット
メリット
・投資を行っている途中でも優待品という果実がもらえる。
資産運用を行っていく中で、老後の生活補償のためにだけ資産運用をしていると、その途中での楽しみがあまりないものと考えますが、優待株投資を行うことで資産運用をしながら優待品がもらえるため、投資に対するモチベーションが上がります。
・株価が下がりにくい
優待制度があるおかげで個人投資家がその企業の株を持ち続けるためいわゆる安定株主となり株価が下落しにくいと考えてます。
デメリット
・企業の都合で優待株が改悪され株価が下落する可能性がある
優待制度を行っている企業は、企業の判断一つで優待制度を改悪したり、廃止ができるため優待目的で購入しても途中で制度自体がなくなってしまい、さらに優待目的で所有していた個人投資家が株を売却し、株価が下落しやすくなる。
・キャピタルゲインがあまり期待できない
優待制度を行っている企業は、いわゆる成熟企業が多く、業績が急上昇する可能性が低く、そのため成長株と比べると株価の上昇割合が低いことが多く、キャピタルゲインはあまり期待できないことが多い。
私の優待株投資方法
優待株投資当初
優待株投資の初期段階では、特段考えずに自分が欲しいと思った企業に投資を行い、優待品やその企業のサービス(吉野家や松屋の商品券等)をもらっていました。
しかし、デメリットにも記載した通り、投資をしていた企業で優待を改悪したり廃止したりされ、そのおかげで株価が下落してしまうこともよくあり、優待品をもらうという満足はしたものの資産を増やすと目的とは若干相違してしまいました。
現在の優待株投資
そのため、適当に投資することはやめ、その企業の財務状況・経営状況と優待利回りを考えて投資をするように方針を変更しました。
・財務状況
財務状況は主にPBRと自己資本比率を確認しました。私はPBRが1以下で、自己資本比率が高い企業をピックアップしました。現預金が大量にある企業であればなおいいと考えていました。PBRが1以下であれば、株価はそんなに下がらないだろうし、自己資本比率が高ければ倒産しにくいと考えたからです。
・経営状況
経営状況は毎年きちんと利益を出している企業、どのような事業を行っている企業なのか、その業界は今後も持続可能かどうかという観点でピックアップしました。
利益については四季報やネット等ですぐ確認できますし、どのような事業を行っているかも四季報やHP等でも確認できます。事業については大多数の人が知っている企業とかやニッチな事業を行っているところですね。そしてその業界が今後も存続していく企業なのかどうかという観点で見ました。ブランド力があれば物が売れる可能性が高く、またニッチな事業であればなかなか参入してくる他の企業はないと考えたからです。
上記2つの指標で、ある程度企業を絞った上で、配当も出ていればその配当金と優待品の価値を考え、現在の株価で割って優待込みの配当利回りを算出し、購入しました。
投資例
例えば、ある企業の株価が500円で単元株が100株の場合、投資額は50,000円となります。優待品がクオカード1,000円分で配当が1株10円の企業であれば1,000円+100株×10円=1,000円で合計2,000円、配当利回りは2,000円÷50,000円で4%となります。(税金は無視します)今の預貯金金利であれば十分な利回りになると思い、そういった企業に投資をしました。
おかげで、ほぼ全ての企業が私が購入した株価よりも平均で2倍以上は上がってくれてはいますが、今思えば、優待品をもらうのを我慢してもっと成長株に投資する資金を配分していれば、もう少し値上がり益があって総資産が増え、経済的自由が得られていたかもしれません。
まとめ
優待株投資は日々の投資生活を豊かにしてくれるものの、資産を大幅に増加させるという目的の人にはあまり合わないのかなと考えます。優待株投資は十分な資産があって、株式投資では爆発的に資産を増やす必要がなくて、日々の暮らしを豊かにしたいと思う人が主に投資する方法と考えます。